天然痘とは最近、日本では耳慣れない病名ですが、どんな病気でしょう。天然痘は天然痘ウイルスを病原体とする感染症で 飛沫感染や接触感染によって感染し7~16日の潜伏期間を経て発症します。症状として40℃前後の高熱、頭痛、腰痛などの初期症状に始まり、発熱後3日目くらいに一旦解熱しますが、頭部、顔面を中心に白色に近い色の豆粒状の丘疹が生じて、全身に広がっていきます。発熱後1週間くらいしてから再び40℃以上の高熱、そして呼吸困難等を併発し、発疹は膿疱となります。この時期の重篤な呼吸不全が原因で死に至る恐ろしい感染症です。2~3週後には発疹の膿疱は瘢痕を残して治癒に向かいます。死亡率が高く治癒しても瘢痕を残すことから、世界中で悪魔の病気と恐れられてきました。1798年、エドワード・ジェンナーが天然痘ワクチンを開発し、それ以降感染は激減していきます。1958年に世界保健機構(WHO)総会で「世界天然痘根絶計画」が可決され、根絶計画が始まりました。1970年には西アフリカ全域から根絶、1971年に中央アフリカと南米から根絶、1980年5月8日にWHOは根絶宣言を行いました。日本では古代の天平年間に遣唐使や遣新羅使を通じて侵入したと考えられる天然痘が西日本を中心に大流行し、藤原四兄弟が相次いで死去しています。伊達政宗が幼少期に右目を失明したのも天然痘によるものです。蘭学者の緒方洪庵が天然痘の予防に尽力し、日本では1955年根絶されました。その様な歴史を持つ天然痘ですが、日本国内で当時流行していた天然痘に対して、伊豆大島からわざわざ船で明日葉の苗を運び、栽培していたという記録が残っています。その当時から薬として大変重宝されていたのが明日葉なのです。
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明日葉と天然痘
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